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2025/11/13

シングルソファ ヴィンテージ仕上げ 張替と塗装修理

こんにちは、革研究所 秦野店です。

あなたのお気に入りの革製品を、リペア技術で蘇らせるお手伝いをいたします。

 

革ジャンのご依頼が増えてきました。

  冬入りですね!

 

今回はシングルソファの修理ですが、 ただ綺麗にする と言う物ではありません。

before

 

 

これは実は結構ご要望が多いいのですが、現在の傷んだ状態(使用感の有る雰囲気)は

残したまま使えるようにしてほしい。

と言ったご要望です。

 

革ジャンの修理などにもとても多いご要望ですね。

 

今回のソファは形見のようで、二台あるソファを兄弟で一台ずつ所有しようと

言うとてもすてきなお話です。

毎日使っていて自然と身の回りにあったものですから こんなに 馴染みの深いものはないですよね。

こうしたソファーや 家具 衣類などは 形見として大切に保管したいと言ったお話は実はとっても

多いんです。やはり 普段の生活で使っていたものですから とても故人を身近に感じられる品物

ですよね。

 

昔 私が自動車業界にいた頃に父の形見の自動車をそのまま残したいというお話がありました。

もちろん 特に問題はありませんので 引き継がれた お子さんに名義を変更し そのまま お乗り

いただいていました。

もちろん 調子のいいうちはいいのですが、年数が経てば 色々と問題は出てくるものです。

そのお 車も20年が経ち 限界が近づいてきました。

車というのは機械ですので部品を交換すれば何十年でも乗れます。

ただし 交換する部品が増えてしまったり大きな部品の交換が必要になってしまったりすると

コストが見合わなくなるのです。 毎年 何十万円もかけるのであれば新しくしてしまった方が

良くなります。  これはどんな機械でも同じですね。 車は この場合、実に厄介で難しい問題

となります。

形見であれば故障していても直さず 飾っておくだけでもいいのですが 、車の場合 飾っておくのは

大変です。 そうです 置いておくだけでも駐車場代がかかってしまうのです。

形見の車を残したまま新しい車を購入した場合 駐車場がなければ新しく 1台分 借りるということに

なります。

これはなかなかキビシイですね!

そして車は動かさないといつの間にか バッテリーが上がり、タイヤの空気がなくなってペッちゃんこに

なってしまいます。

動かさなくても汚れます、埃だらけになります。 屋内の駐車場に入れられる場合はかなり汚れは抑え

られますが、 屋外に停めておいた場合はあっという間に汚れてしまいます。 最低でも月に1回は洗車を

しないと綺麗は維持できません。

埃だらけになったまま洗車をしないと とても怪しい感じの 放置車両になってしまいます。

 

これはでは形見としてもいただけませんね。

 

 

 

故人が気に入っていた車であれば、とても本人を思い浮かべやすいものですので残しておきたいという

気持ちはとてもよくわかります。

そして 実際にそういった 悩みを持った方が結構 いらっしゃいました。

 

しかしながら よっぽどのお金持ちの方でない限り 現実が非常に厳しいことはよくわかっているので

私は当時 、車のエンブレムだけを剥がし 形見にしていただくように おすすめしていました。

 

その点 衣類などは着なくても取っておけるのでいいですよね!

 

今後は故人を偲ぶために使おうと思っているものですから 新品のようにきれいになってしまったら

雰囲気がなくなってしまいますね。

故人があたかも 座っているように思えるような状態になっているといいですね

しかしながら現実問題もあります。

特に破れてしまっている場合は使用に問題が出てきます。

 

今回も破れてしまって中の 綿が大量に出てきてしまっています。

 

これでは使えませんね!

 

さすがの革研究所もここまで大きく 破れた革を修復することはできません。

しかしながらなんとか 破れた部分だけを張り替えることを考えます。

革をを新しいものに張り替える部分が増えれば増えるほど元の雰囲気から遠ざかって

いくのは当然のことなのでなるべく変えないようにします 。 

今回は5cm から 10cm 程度の破れでも革が残っているものについては、破れているものも

修正していくことにしました。

破れを修正する場合は裏に革や 布を当て くっつけていくのですが 、あまり広範囲をしっかり

つけてしまうとその部分だけ 妙にピシッとしてしまい 違和感が出てしまいますので注意が必要です。

今回の場合はあまりピチッとしないよう 周りの雰囲気に合わせていきます。

さて それでは部分的に張り替えていきますが革には色々な模様があり 種類があります。

一般的にシボ 模様が入っていますが これも様々です。

ツブツブのシボ模様が一般的ですが、今回は細かい シボ模様 となりますのでこれに合わせた革を選びます。

今回は ヴィンテージ調の革を選び 周りと合うようにしました。

少し古めかしい感じに加工された革です。

革の材料は決まりましたが もちろん 同じ色はありません。

今は革も色々な色を用意してくれていますので 近い色は十分にありますが 残念ながら 張り替える

だけで色の違いがわからなくなるものはまずありません。

こちらのソファー も 独特な色合いで見る角度によっても少し色味が違って見える そんなお 色です。

そしてさらに 経年劣化でできた色あせもあり 簡単に表現できる色ではなくなっています。

セミアニリン などの革は、下地が透けていてうっすらと見えています。

これがとても高級感があって良いのですが表現するとなると大変です。

この素材もよく見ると黒いブチ があります。

ひび割れた部分は白くなっていますので 大きく見ても 3色で構成されています。

これらの色が混ざっていますので単純な色ではありません。ですので どこかのピンポイントに

色を合わせるのではなく全体的な雰囲気に合わせて色を作って塗っていきます。

そして 雰囲気を見てから色を濃くしたり薄くしたり全体の雰囲気に合わせて再度調整していきます。

最後にクリアー塗装で 色止めをするのですがその際にツヤの調整も行います 色が合っていても

艶が違うとやはり そこだけ浮いてしまいます。

 ですので 艶具合というのも 非常に重要になってきます。

 

まずは全体の皮を剥がしていきます。

真っ白なソファーになりました。

剥がしてみて すぐにわかるのは右の肘掛け部分の先端のめくれと 座面の大きな二本線ですね。

右の肘掛け部分は外から見てもすぐにわかるように破けておりましたので 革を張り替えていきます。

 

座面ですが こちらも普通に使っていても こういった形で切れてくるのはよくあることです。

長く使っていれば当然 ウレタンスポンジがへたってきて 綿は潰されて小さくなっていきます、それに対し

革は全体的に伸びていきます。 ですので 当然 シワができてきます。

今回も 座面の真ん中に大きなシワが2本できています。 これが綿を切ってしまった 原因でしょう。

本来の修理であればここで座面には 新しいウレタンとたっぷりの綿を乗せ座面の皮を膨らませ

しわを伸ばしふっくらとさせていきたいところですが 今回はこのシワもあえて残したいという

ご要望でしたのでこれ以上 ひどくならないように穴を塞ぎ少しだけ綿を盛って終わりにします。

綿を盛りすぎてしまうとシワが伸びてきてしまうので要注意です

シワの折り目の中にひびが入っているようであれば そのまま使うのは危険ですが 比較的状態は

いいので このまま使用してもすぐに切れてしまったりすることはないでしょう。

 

さて次は肘掛けの部分です。

肘掛けの部分も少し クタッとした感じをそのまま残したいということで 綿の詰めすぎには注意をします。

綿を詰めなければ そこだけ凹んでしまいますので形を作るために綿は追加しますが 張は出さないようにしていきます。

右手の肘掛けは大きく 破れてしまっているので革を交換しますが 左手の肘掛けと首のあたりの裂け目は5cm 程度なので裏に布を当てて修復していきます。

before

 

after

 

 

 

左の肘掛部分ですが、先端と肩のあたりが二ヶ所 5cmづつくらい裂けています。

裂け目はくっつけますがヒビは残していきます 。

before

 

after

 

 

本来であればこのひびを特殊塗料で 表側からひびがわからなくなるまで塗っていって綺麗にして

いくのですが、今回はひびは残していくため 裏側から溶剤を浸透させ全体を補強していきます。

切れたところは 裏布を当てて 補強するのですがそれ以外も全体的に痛んでおり 力をかけると

破れてしまいそうなところがいくつかあります。

そこに対しては裏側全体に浸透塗料を塗り 革を補強していきます。

 

before

 

after

 

 

見た目は傷んだままですが革は強くなっている状態です。

 

 

裏からの作業が完了したら ソファにかぶせていきます。

いかがでしょうか 破れた部分ですが、ひびは残ったまま 綺麗に繋がっています。 

強度も十分に取れていると思います。

完成いたしました。

before

 

after

いい感じに仕上がりました。

お客様にも イメージ通りだと言っていただけ大変喜んでいただけました。

 

それでは早速 2台目に取り掛かりますます。

before

こちらの方が重症です。

両側の肘掛けが大きく 破れてしまっているの と 頭の部分も結構大きく 避けてしまっています。

両側の肘掛けは悩むことなく張り替えですので良いですが、 頭の部分はそこまでではないので

非常に悩むところです。

非常に目立つ部分でもあるので張り替えると違和感が出やすいかもしれませんのでこちらも

当て布で修復して行こうと思います。

before

 

革を剥がしてみると思った以上に破れは大きかったです。

before

 

この辺が当て布で修復できる限界の大きさでしょうか。

after

 

 

 

座面の前方の革が劣化してきています。

before

 

これは擦れによるものではなく、毎日使っている中でシワが伸びたり縮んだりすることによってできた

傷です。

シワに沿って色が白くなっていますが これは少し注意しなければいけません。

この白くなった部分は 表面の塗装がなくなっていて中の繊維が出てきているために 白くなっています。

使用感は残していくのですが この白くなった部分は乾燥しているため 水が染み込みやすくなっており、

痛みを加速させるので処置をしておいた方が良いです。ですので 今回はこの辺の部分は 繊維に浸透

する透明な 補強剤を塗り繊維に水が染み込まないようにしていきます。色は なるべく かけずになじ

ませる程度にします。

after

 

ソファーに限らず 革製品の経年劣化において 非常に多いのが このヒビ割れ です。

色が残っているうちはまだ いいのですが ヒビが白くなって来ているようであれば そこはもう

表面の塗装が削れて無くなっていて革の内部の繊維が出ている状態です。

シワはだいたい同じところにできます、 毎日使うことで そのシワが伸びたり縮んだりします。

そうすることでそこがヒビになってきますので日頃のオイルケア で革を常に柔らかく保つことが

大切になってきます。

 

 

✨✨✨綺麗になりました✨✨✨

before

 

after

 

 

 

 

 

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